2017.7.22(土)
テーマ:カラーリングポートレート 〜 作品テーマに合わせた色の演出 〜
背景紙に依存せずに、ライティング(カラージェル)で写真に彩りを付け、求めるイメージを演出する
画作りのポイント
写真に彩りを付ける意味を考え、最初に全体的なデザインを検討し、ターゲットイメージを明確に頭の中に設定しておく。
1.モデル選び
カラーリングは上品にしないと、単にカラフルでチープで俗っぽいイメージになりかねないので、素材感重視で、素っぽいモデルを選ぶと、アート感が加味される。
2.スタイリング
衣装とヘアメイクとライティングの色合いや風合いを統一する。優しく刺激の無い色合いや原色でビビットな色合い等。複数の色合いや柄ものを選んでも面白い。
3.レンズと絞り
優しい淡い色合いの場合は開放に近い絞り、ビビッドで力強く原色に近い色合いの場合はF9以上等がっつりと絞る。
4.ライトシェーピングツールとライティング
優しい淡い色合いの場合は開放に近い絞り、ビビッドで力強く原色に近い色合いの場合はF9以上等がっつりと絞る。
ビビッドな原色系の色調に染めたい場合は、メインライトは被写体の斜めや前からグリッド等のついた指向性の強いライトを使用し、背景が限りなく黒に近い状態にする。そして、サブライトとして黒い箇所にカラージェル付きのストロボを打つ。
複数色に染めたい場合は、カラージェル付きストロボの灯数を追加し、グラデーションを付けたい場合は斜めから壁へ、模様を付けたい場合はGOBO等を使用して光を演出する。
いずれの場合もヒストグラムを読み切る事が不可欠。
5.ポジショニング
ストロボ〜モデルの距離をAとし、モデル〜背景の距離をBとすると、淡い色調に染めたい場合は、AB、ビビッドな色調に染めたい場合はA<B。求める画とその度合いの強さの問題。
6.表情とポーズ
淡い色調の場合は誇張せずに自然体で視線もカメラに囚われずに自分の世界に入り込む雰囲気で。ビビッドな色調の場合は強い視線が似合う。
7.RAW現像
淡い色調の場合は必要に応じて彩度は薄め。ただし、ライティング時点でサブライトを強めにすると色は薄くなるので、あくまでも求める作風に合し、ライティングとRAW現像での彩度のバランスを考える。ビビッドな色調の場合はコントラストも彩度も強めにする事もできる。